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伊藤先生、三本先生、中川先生本日はよろしくお願い致します。
早速ですが、創立78年を迎える小野学園さんでは様々な取り組みをされていると伺いましたが、その中でも理科実験教育について教えて下さい。 |
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小野学園では「どっちもできる育成」をねらいとしています。社会、家庭、その両方で生きる。どれでも自由に選べる基礎を育てるものです。その中で「問題解決能力を育てる」事を目的に、中高6年間で185もの理科実験授業を行っています。
また、大学と連携を行い、SPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)や大学教授による模擬授業で、最先端の技術や知識を学べる授業があります。
他にも、時間に限りがある通常授業では扱えない実験を行う「サイエンス・ラボラトリー」を毎週月曜7時間目に行っています。 |
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どのような実験が生徒さんに人気がありますか? |
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人気があるのはやはり見た目が派手なものや思いもつかない変化が起こる実験ですね。
女子校なので、色が変わったりするものなどきれいな実験が人気です。音が出るダイナミックな実験が好きな生徒もいます。カルメ焼きのような教科書に載っているようなものでも、砂糖の歴史や種類をクイズ形式で説明をして、より興味を持てるように工夫して実験を行っています。
炎色反応の実験では金属塩と色の関係を実験した後に、緑と赤色の炎や溶液を混ぜるとどうなるか?など色々自由に実験してもらっています。自由にやらせるとずーっと実験をしていますね(笑)。
ただ、その中で重要な事は常に仮説を考える→実験をする→結果を考察する→問題を発見する、というサイクルを意識する事ですね。我々もそこを意識して指導しています。 |
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この流れを意識して問題を発見できる力を身につけられるのは、別の分野でも活かせますし、すばらしい事ですね。 |
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また、1年に1回実施するサイエンスオープンキャンパスというプログラムがあり、小野学園の理科実験教育の成果発表の場になっています。生徒が「先生」になり、小学生・中学生にわかりやすく教えるために様々な工夫をしています。
小学生・中学生の皆さんに喜んで頂けますし、生徒にとっては自分の学習を深める意味でも非常に有意義な場となっています。 |
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これだけ多くの実験授業をしていると生徒さんは理科が好きになるでしょうね。 |
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そうですね。あるレポートによると小学生の時は7割が理科好きで、それが中・高校と上がるにつれて5割、3割と落ちているようです。
小野学園でも以前理系の生徒にとったアンケートでさえ、入学時に6割の生徒が「理科は嫌い・興味がない」と答えていたものが理科実験授業を通じて多くの生徒が理科に興味を持ってくれていますし、理系に進む生徒も増えています。 |